オフィスの移転、新築、リニューアルは数年に一度の大きな投資です。せっかく投資をするからには投資対効果を最大化させたいと考えるものです。
具体的に下記のような経営効果を新オフィスに期待される企業様が多いです。

・採用力向上　・理念浸透　・生産性向上
・コミュニケーション活性化　・ブランディング　・社員満足度向上
・良好な人間関係構築　・社員教育　・受注率向上 など

しかし、実際にオフィスプロジェクトを進めると投資対効果が期待できる思い通りのオフィスプランが出てこないのが現実です。

・オフィス家具を並べただけの無難な提案ばかり…
・改善したい個所を伝えても、なかなか満足できるプランは出てこない…
・新オフィス開設の期日が迫り、結局妥協をしてしまう…
このようなオフィスプロジェクトをよくお聞きします。

実はオフィスづくりのプロセスを工夫することで、新オフィスの投資対効果を高めることができます。今回は投資対効果を最大化させるオフィスづくりの進め方についてご紹介をしていきます。

①業績アップに繋がる要素からコンセプトを策定する

新オフィスプロジェクトには、社内から様々な要望が出てきます。

「社内で要望があったものの、予算やスペースの関係で却下しなければいけない‥」
「せっかく意見を出してくれた社員にどう説明しようか‥」
「分かれている意見を、双方が納得する結論にするのが難しい‥」

そのようなときに役立つのが「コンセプト」の存在です。
理想とするオフィスを実現するための一貫した考えとしてコンセプトを設定することで、社内に共通言語ができるため、全員が納得する形で判断をすることができます。この「コンセプト」を策定するためにはトップが関わることが重要です。中長期視点で会社の業績アップのために必要なものが一番見えているポジションがトップだからです。
業績アップに必要な要素をトップが洗い出し、特に業績に影響を与え、オフィスによって実現できる要素からコンセプトを決定します。コンセプトに沿ってオフィスプロジェクトを進めていくことで、オフィスを業績アップに直結する場にしていくことができます。

≪コンセプトの事例≫
・コミュニケーションが活性化するカフェ風オフィス
・部門間連携で付加価値を生み出すコラボレーションオフィス
・出社したくなるリビングオフィス

②空間だけでなく、ワークスタイルの検討まで行う

多くの新オフィスプロジェクトでは、オフィス空間の検討は行われますが、その空間での働き方に関する議論はされないことが多いです。
移転、新築、リニューアルのタイミングは働く場であるオフィスを変えるので、働き方（ワークスタイル）を見直す絶好のタイミングです。

下記のような、働き方の検討をしていきましょう。
・ペーパーレスや業務のデジタル化を進め、フリーアドレス制を導入する
・オフィス勤務と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークに移行する

オフィスだけでなく、ワークスタイルまで変えることで、得られる経営効果は大きくなります。

≪事例≫
新オフィスプロジェクトをきっかけにフリーアドレス化に挑戦。今まで毎日同じ部署のメンバーと隣り合って仕事をしていたが、様々な部のメンバーと隣り合うようになったことで、部署間のコミュニケーションが活性化した。

③新オフィスプロジェクトを研修の場にする

新オフィスプロジェクトを経営陣だけで進めるのではなく、社員を巻き込んでいくことをお勧めしています。
このプロジェクト自体が、社員にとって研修の場となるためです。

以下のような効果が期待できます。
・経営者の想いをプロジェクトを通じて社員に伝えていくことができる
・会社の中長期の未来を考えるので、会社のビジョンや将来像を伝える場になる
・普段は交流がない様々な部署とのコミュニケーションや意見交換をする場が社員の成長に繋がる
・プロジェクトを推進していく経験が社員の成長に繋がる

単にオフィスが新しくなるというだけでなく、プロジェクトへの参加を通じて得られる経験や気づきが、大きな収穫となります。

≪事例≫
経営者と社員5名のプロジェクトチームを結成し新オフィスプロジェクト始動。
経営者は、オフィス検討にあたって会社の未来の話、理念や大切にしている事を話すため、社員がオフィスプロジェクトに参加することが研修になっていると実感した。社員からもプロジェクトを通じて会社の方針の理解が深まったという声があがっている。

オフィスづくりでは、費用をかけておしゃれなオフィスにすれば投資対効果が高まるわけではありません。
新オフィスを検討していくプロセスこそが重要です。
投資対効果を最大化するオフィスづくりをしたいという方はお気軽にご相談ください。